イタリアの医療事情は?日本との違いは?イタリアの病院に入院してわかったこと

      2018/02/25

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日本は医療先進国と言われますが、
イタリアの医療事情はどうでしょうか?
 
今回ブログ管理人、人生初の入院を1
看護師として日本で働いていた視点から
イタリアの病院事情をリポートします。
 

 

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イタリアの医療事情

イタリアの医療制度は?

イタリアの医療制度は、国民健康保険による
保険医療と非保険診療である自由診療
分けられます。
 
公的医療は家庭医(GP)制度であり、
で一人の医師が最大1500人の患者を
受け持ちます。
 
GPの指示であれば、専門医療や健康診断は
一部負担だけ、貧困者は無料です。
 
自由診療は公的病院も民間病院も
行っていますが全額自己負担です。
 
外科手術と入院費用は誰もが無料です。
公立病院は常に混雑していて、クリニックなど
民間病院は待ち時間が少ないです。

 

イタリアの自然医療

イタリアにはErbosteria(エルボリステリーア)
と呼ばれるハーブの薬局のような
お店があり、ハーブや自然な原料で作られた
サプリメントなどを買うことができます。
(詳しくはこちらの記事で。)
 
ホメオパシーも盛んで、ホメオパシーは
医師が処方することもあるので、
薬局でしか購入できません。
 
そのほかにもバッチフラワーレメディも
よく使われています。

 

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イタリアでの診察から手術まで

入院前までの診察

今回子宮筋腫の筋腫の摘出をしました。
 
まずは家庭医に相談し、初診は民間の
産婦人科クリニック。
 
手術をすることが決定したら、
産婦人科医が勤めている公的病院での予約。
4ヶ月から5ヶ月待ち!!※と言われました。
(※イタリアでは当たり前)
 
診察料は保険が利かないプライベートなので
1回につき100ユーロほど。
なかなかお高いです^^;
 

入院前の検査

手術は、4ヶ月から5ヶ月待ちと言われたのに、
2ヶ月後に病院から突然呼び出しが。
 
二日後に検査に来てください、とのこと。
しかも朝7時半、住んでるところから車で1時間半
かかる病院。。
 
仕事の予定がありましたが、
ここで行っておかないと次いつになるか
わからないので、エィ!!と行ってきました。
 
 
朝7時の病院はすでに活気があり、
検査窓口にいくと、病院や銀行など
窓口に大抵は置いてある
順番待ちの番号発券機がありません。
 
イタリア人、皆戸惑っています。
 
でもすぐに、「最後の方は誰?」
「あのセニョーラですよ」と声を
掛け合い、順番をきちんと守ります。
コミュニケーション能力高い。
 
(私見:お国柄がカオスなだけに
イタリア人は過保護な日本人より
自主性が発達しているとよく思います。)
 

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検査内容は?

さて、今回の手術は内視鏡による手術です。
一泊二日入院と言われている比較的簡単なもの。
だからといって、術前の検査内容が採血と心電図だけ。
えっ?と思うほど検査項目が少ない。
 
私は婦人科で働いた経験はありませんが、日本で
手術となれば、呼吸機能検査、胸部レントゲンは
必須、なはず。
ちょっと不安に。
 

医師の説明、インフォームドコンセントは?家族の同意は必要?

日本では、手術前には必ず一通り医師から予想される
手術経過や術中術後の合併症、入院期間など
一通りの説明があり、近親者も同意書にサインしなければ
いけません。
 
しかし、私が主治医に会ったのは2ヶ月前のクリニック
のみ。検査日に会うことはありませんでした。
 
麻酔科医からの問診と説明と、同意書のサインは検査日に
しましたが、この麻酔科医が手術に立ち会うわけでは
ないとのこと。
 
同意書のサインも本人だけ。
 
イタリアでは全てが自己責任。
 
近親者のサインはいらないそうです。
手術の近親者の付き添いも不要とのこと。
 

麻酔科医との面接

麻酔科医から簡単な問診。
 
全身麻酔か、硬膜外麻酔(下半身のみの麻酔)
かと聞くと、「まだ決まってないよ。あとで
主治医と決めるね〜。
君は若いからどっちも大丈夫!」と太鼓判(?)
を押され、なんとなく納得いかないまま終了。
 

手術日は2日後だった!

さて検査全部終了。そして言い渡された
手術日はなんと二日後!
日本じゃありえん!とまた思ってしまった。
 
私の仕事は時間の融通がきくからいいけど、
忙しいビジネスマンは一体どうやって
このイタリアの医療システムで手術するんだろう・・
 

手術当日

手術日当日朝6時半に外科病棟に入院。
朝一番の手術とのこと。
 
本当に何も説明がない。日本だと
術前から退院まで大体どんな検査や
処置があってとか、流れを教えてくれるのに、
と、どうしても日本と比べてしまいます。
 
看護師からアナムネ(問診)をうけ
手術の書類にサイン。
主治医やはり不在。
 
病室に案内され、手術用の病衣と血栓予防用
ストッキングに着替えます。
私が働いていた日本の病院だと
T字帯など陰部を隠すための下着まがいのものが
あったけど、ここではほぼヌード。
※後ろ開きの病衣なので、歩くとお尻が見え隠れ。
 
ストレッチャーに乗せられ、
手術室へ移動。
ストレッチャーの患者を一人で運ぶものだから
ガツン、ガツン、と壁にぶつかりまくり、
体が揺れる。
 
手術室で麻酔科医に会って、ここで初めて
下半身麻酔だと知らされました。
麻酔でウトウトしたところで、ようやく
主治医と対面。でも何を話したか覚えていない。。
 
手術室のスタッフは皆笑ったり、
歌ったり、おしゃべりしたり。
「イタリア人ってやっぱり陽気なんだな」
と朦朧とした意識のなかでイタリア人を観察。

 

病室は二人部屋でした。

イタリア病院

 

病院の駐車場は無料?どこに停める?

こちらの病院は地下に駐車場があり、
1時間1ユーロ。
外にもたくさん駐車場がありますが、
患者さんと面会者で常に一杯です。
10分くらい離れたところに、
24時間無料の通りがあったのですが、
当日は雨だったので近くに停めました。
友人が一日中付き添ってくれるというので
駐車料金が気になりましたが。
 

手術後 

受け身の日本人ではだめ

術後硬膜外麻酔の影響で、吐き気が。
お腹も痛い><。
 
痛め止めを使うも効かず、もう一回催促。
 
水のボトルを持ってきてくれたのですが、
「後でね、今は絶食よ〜」と看護師は
言い残し、「いつまで絶食?」と聞く間もなく
行ってしまった。
 
術前に説明が何もなかったゆえ、術後が
どう流れていくのかわからない私。
まあ、具合が悪いので半分どうでもいいや、
と思ってましたが。
 
※イタリア生活で学んだ(まだ学んでない?!)
ことは、受け身ではだめだということ。
知りたいことがあれば自分から訊く、
してほしいことがあったら自分から頼む。
イタリア人は日本人のように相手の空気を読んでは
くれません。
 
とはいっても、この病院のスタッフは基本的に
皆優しく、とてもいい雰囲気でした。
 

隣の認知症のおばあちゃん

私と同じ日に手術した隣のベッドの

80歳のおばちゃん。

手術でせん妄状態に。
夜中に突然起き出し、点滴や尿管をくっ付けた
まま歩き出そうとしたりするので、
(看護師として働いていた時によく見た光景^^;)
私は心配になって眠れない。
私より元気。
 
彼女が動くたびに、転ぶんじゃないこと
心配になって、私がナースコールを鳴らし
看護師を呼ぶはめに。
 
皆に興奮してピエモンテの方言で
話しかけてくるのですが、
何を言っているのか全くわからない。
 
私が「イタリアーノ!イタリアーノ!」と言うと
ハッと我に返り、お上品なイタリア標準語で
話してくれるのですが、すぐに方言に戻る(笑)。
 
睡眠薬を飲んでも眠らない。
家と雰囲気が違うから不安なんでしょう。。
 
二日間そんな状態が続いたため、
3日目には、さすがに私も睡眠薬を
もらって眠りました。

 

術後の離床

手術2日目には尿管を抜いてもらい
パジャマに着替えることができました。
 
私が働いていた病院では必ず最初に歩く時は
看護師が付き添うのですが、それもなく自分一人で
起き、ふらふらとトイレへ。
隣のおばあちゃんはスタスタと(笑)。

 

痛み止め

痛み止めは1日4、5回点滴で。
 
また??と思うくらい頻回に感じましたが、
家に帰ったとき、しばらく痛み止め使わずにいたら
すごく痛かったので、ああ、あのくらいしなきゃ
トイレまで歩けなかったわ、と痛感。
 
まあ、お腹を切ったのだから痛いのは当然で、
最初に1泊2日入院と聞いていたため、
職場に
「月曜日に手術して木曜には復帰しまーす!」と
宣言してきました。
でも、上司に「Sei sicura??」「あなた、確か?」
と言われたことを思い出し、ああ、看護師なのに
痛みのこと分かっていなかったんだな、と自分
の馬鹿さ加減を痛感。
痛みだけでなく、術後は安静が必要なんですが。
 
でも、実際は・・・続く。
 

蓋を(ガーゼ)を開けてみたら・・

私の聞き間違いでなければ、医師の説明では
内視鏡の1泊二日入院をする予定だったはず。
出血の可能性があるので、入院が長引くかも
とは聞いていましたが。

 

さて、術後3日目、お腹の排液管を抜くため
傷のガーゼを医師が開けたところ、
「ん??」お腹に6センチほどの大きい傷が。
「内視鏡やなかったけな?」「小さい穴が二つの
予定では・・?」。。
どうりで痛いわけ。
と変に納得。
 

イタリアの病院食はどんな感じ?

病院食のメニュー

さて、病院食。
 
メニューを選べます。
1日一回看護師が聞きに来てくれました。
 
選ぶのは、
-riso bianco(白米),pasta bianca(パスタ),
 などから一品。
 
-carote(人参),zucchini(ズッキーニ),
 などの野菜から一品
 
-minestrone(ミネストローネ)、 
prosciutto cotto(ハム)などから一品
 
-budino (プリン),yogrut(ヨーグルト)
 から一品。
 
グリッシーニとパルメジャンチーズは毎回。
 

パルメジャーノはイタリアのふりかけ?

だいたいいつも一緒で、ちょっとそっけない
感じ。調味料もほとんど使ってないので、
病人向けといえば病人向け。
 
味は、塩がないと食べられない。
でもハムは美味しかったです。
 
パルメジャーノチーズはいつも付いてくるので
(意外と味が濃い)、野菜にもご飯にも
何にでもかけて食べていました。

 

イタリア病院

 

面会とおしゃべり

日本だと、患者さんの邪魔にならないよう
面会者も小さな声で話すのがマナーですが、
他の病室からは常に大声で話す声が聞こえます。
 
面会時間はあってないようなもの。
 
隣のおばあちゃんに付き添っている息子さんも
おばあちゃんのおとぼけ振りに
愛想が尽きているようで、一日中
ピエモンテ方言で喧嘩。
 
息子さんが怒っても、
おばあちゃん、負けてない。
というか気にしてないです。
 
喧嘩は、私が寝ていてもお構いなしです(泣)。
家に帰ってから、おばあちゃん、
介護放置されないかちょっと心配。
 
息子さん、おばあちゃんには厳しいけれど、
私には優しく接してくれました。(苦笑)

 

おばあちゃんのところには、面会に親戚が
たくさん来て、わーっとしゃべりまくり
嵐のように去っていきます。
 
私のところにはmax2人でしたが(笑)。
 
 

退院

退院当日、医師の診察があり、
すぐに退院。
 
退院時間は特に決まっていないとのこと。
 
医療費タダなので、会計をすることもなく
(会計窓口があるのかも不明)
そのまま病院外へ。
 
誰も気にとめてくれないので、
逃げたい患者さんは簡単に逃げられそう。。
 

家庭医との連携は?

再診は2ヶ月後でよいと言われ、
術後の経過や必要な処置は、
手術執刀医の再診までは
家庭医がフォローしてくれます。
 
直接連絡してもいいといわれましたが、
何かあれば、近所の家庭医にまず連絡して
専門的なことであれば家庭医から執刀医に
指示を仰いてくれます。
 
こうしてみると、家庭医制度は
ありがたいですね。
 
 

病院の清潔度は?

イタリアの街は、ゴミが落ちていたり、
トイレが掃除されてなかったりと
あまり綺麗な印象はありませんが、
さすがに病院だけあって、掃除が行き届いて
いました。
 
患者が寝ていようが、お掃除隊が入ってきて
お掃除して去っていきます。
 
シーツの交換は毎日。
ベッドマッド用シーツは3つに小さく分かれて
いて、汚れた部分だけ交換できるようになっていて
機能的。
 

 

まとめ

さて、今回の入院でイタリア医療とお国柄

についてたくさん学びました。

イタリアで入院する方へのアドバイス。

・手術の予約をしたら、すぐに入院できるよう

 準備しておく。

・事前に心配なことは必ず医師に直前に

  確認しておくこと。

・家庭医とも連絡を取り、連携を図る。

・自分からコミュニケーションを取る。

 痛いから薬をくれ、眠れない、手続きが

 分からない、隣の患者さんがうるさいなど。

・近くの無料駐車スペースを事前に確認しておく

・ふりかけ(?)などを持ってくる

 (食事制限ない人のみ)

・耳栓を持ってくる

・文化が違うと諦める(笑)

 

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